耳鼻咽喉科関連癌のステージと治療のまとめ
①口腔癌(舌癌) 亜部位:頬粘膜、上歯槽、下歯槽、歯肉、硬口蓋、舌、口腔底
②上顎洞癌
③上咽頭癌 亜部位:後上壁、側壁、下壁
④中咽頭癌 亜部位:前壁、側壁、後壁、上壁
⑤下咽頭癌 亜部位:梨状陥凹、後壁、輪状後部
⑥喉頭癌 亜部位:声門上部、声門、声門下部
⑦甲状腺癌
⑧唾液腺癌(耳下腺癌)
⑨原発不明癌
(2018年 頭頸部癌診療ガイドラインより)
⑩頭頸部粘膜悪性黒色腫
東京オリンピックがもうすぐ開催されますね。
病院にもスポーツ選手にドーピングの薬など問われることあるので、良いサイトを掲載します。
医療者もすべての薬は覚えられないので、いい検索サイトがあります。
ここで検索してください。
また治療でどうしても禁止されている薬を使わなくていけない時は申請しなくてはいけません。このようなものがあるそうです。
TUE(治療使用特例)の承認条件
それでは。
シスプラチンなどの化学療法中に発熱性好中球減少症(FN)が起こることがあります。死に直結する大変危険な病態であり、即座の介入が必要です。
ガイドライン
発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(第1版) 日本臨床腫瘍学会 2012年8月
前付・目次
1章 FNの概要と初期評価(CQ1-5)
2章 FNに対する治療(CQ6-21)
3章 FNの予防(CQ22-27)
索引
発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(改定第2版 案)パブリックコメント用
MASCCスコア(最大26点)により分類する。(推奨グレードA 第2版ではB)
□臨床症状(下記のうち1つを選択)
・無症状 5 ・軽度の症状 5 ・中等度の症状 3
□血圧低下なし 5
□COPDなし 4
□固形癌であるorあるいは造血器腫瘍で真菌感染症の既往がない 4
□脱水症状なし 3
□外来管理中に発熱した患者 3
□60歳未満(16歳未満には適用しない) 2
MASCCスコアで高リスク(20点以下)なら抗緑膿菌の点滴抗生剤(マキシピーム2g2回、メロペン1g3回など)を投与開始します。
頭頚部癌FN発症頻度としてガイドラインで紹介されているのは
DTX/5FU/CDDP 12%
5FU/CDDP(FP) 7%
逆に発熱性好中球減少症(FN)にG-CSFを使用することはこのようにまとめられています。
それでは。
結構小児の親から「全身麻酔、小さい子に大丈夫?」とか聞かれます。
また小児は風邪とかで全身麻酔かけられなく延期してしまうことも多いんですね。
小児中心に周術期の管理に関してどうなっているのでしょうか。
WHOから安全な手術のためのガイドラインが出ています。
WHO 安全な手術のためのガイドライン2009 日本麻酔科学会
術前2週間以内の風邪既往は術前2日以内の風邪症状の有無にかかわらず、術中呼吸器系合併症を増加させるそうです。
小さい子に全身麻酔をかけるかどうかも論文で論じていることもたくさんありますが、手術や麻酔によるメリット・デメリットを考えて行うこということでしょうか。
小児はもちろんタバコは吸いませんが、大人の手術の周術期のタバコに関してのガイドラインも載せておきます。
周術期禁煙ガイドライン2015 追補 日本麻酔科学会
10 項目の認識の確立が重要なポイントを載せます。
① 喫煙で種々の周術期合併症は増加し、術後の回復が遅延する。
② 術前患者には喫煙の有無を確認し、喫煙者には禁煙の意義と目的を理解させ、禁煙を促す。
③ 手術前のいつの時点からでも禁煙を開始することは意義がある。
④ 手術直前の禁煙でも周術期合併症の増加はみられない。
⑤ 可能な限り長期の術前禁煙は、周術期合併症をより減少させる。
⑥ 受動喫煙も能動喫煙と同様に手術患者に悪影響を及ぼす。
⑦ 敷地内禁煙などの無煙環境の確立は重要である。
⑧ 禁煙指導は術前禁煙を促進し、術後の再喫煙率を低下させる。
⑨ 周術期禁煙を契機とし、生涯の禁煙を目標にする。
⑩ 周術期医療チームや外科系医師、禁煙外来など他科や他職種と協同して周術期禁煙を推進する。
それでは、また次回。
耳鼻咽喉科の手術後にどんな抗生剤を使えばいいんだろう、どれくらいの時間使えばいいんだろうと悩むこと有りますよね。
日本化学療法学会&日本外科感染症学会から発表された指針の耳鼻科の分野をピックアップします。
このガイドラインの中で耳鼻科の分野を示します。
ほとんどが、セファゾリンでいけますね。
ちなみに創分類はこのガイドラインではこのようになっています。
それでは。
第二弾病棟勉強会。
全体的なイメージが付くと思います。
他にも頸部の癌の手術、皮弁を使った大掛かりな手術もありますが、それはまた次回に。
耳鼻咽喉科が扱う領域ってすごくたくさんあるんです。
首から上で眼と脳以外!!!
よくある手術を9個ほど簡単に説明します。
何回も扁桃炎を繰り返している人などに行います。
本当に出血が怖いです。注意して経過見ていきます。
リンパ節の腫れの原因を調べたりするのに一部取ってきたりします。
よく声をだす人(幼稚園の先生、歌手など)などポリープが出来た時の切除、また癌などの生検を行います。
唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺などがあります。腫瘍ができたりする場合手術を行います。顔面神経など顔を動かす神経があるので要注意です。
甲状腺腫瘍などを扱います。耳鼻科でなくて外科で行うこともあります。
ここで耳の仕組みについて少し説明を。
難聴の種類には伝音難聴、感音難聴があり、それぞれ障害の場所によって分かれています。
先天性難聴の子供や聴力を失ってしまった高齢者などに手術をし、耳のかわりの役割を果たします。
入れたからすぐに聞こえるわけではなく、そこから大変なリハビリも必要なんです。
先天性難聴は小さい時に入れたほうが言語発達がいいと言われていますが、大人になって入れた人も環境音や危険からの回避に役立ったりすることもあります。
鼓膜が破れたり、音の伝わり方が悪い方などの手術です。
他の手術などはまたの機会に。
それでは。
こんな声をちらほや聞きます。
たくさんカニューレの種類があるけど、これは何?とか、風船がついてるけど、これはあったほうがいいの?とか、色々疑問あると思います。
一般の人も、特に研修医の人も難しいんじゃないかなと思います。
大切なことは大きく分けて3つ!!
①カフがあるか
②内筒が入っているか
③側溝があるかどうか
それに注意して観察してみて下さい。
下のスライドに詳しく書いてあるので読んで見て下さい。
状態に合わせて気管カニューレを適宜変更していきます。
こんな感じにです。
ではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
さっきも言いましたが、大切なことは大きく分けて3つ!!
①カフがあるか
②内筒が入っているか
③側溝があるかどうか
カフに関して。
内筒に関して。
側孔に関して。
管理のポイントです。
また気管切開を行うと患者さんにこんなことがおきます。
覚えておいて下さい。
それでは。